アイドルが特別だった時代

TSUTAYAから帰ってくる途中のことである。
小学校4、5年生とおぼしき男子二人が、

「スーちゃん!スーちゃん!」

と言いながら前方から歩いて来た。
うむ。
やはりテレビの報道の影響は大きいのであろう。
更に聞こえてきた二人の会話。

「スーちゃんハスキー!」
「ハスキーっち何かちゃ!」(ハスキーって何だよ?)
「スーちゃんがハスキーなんちゃ!」(スーちゃんがハスキーなんだよ!)

・・・・。
多分、それ、ピンクレディーのケイちゃんが混入しとると思うんよね。
家で親やらジジババ達が当時のアイドルの話をしよったっちゃろうね。
それがビミョーに混ざってインプットされたっちゃろうね。



スーちゃんといえば、現在も女優田中好子として十分認識されとる人やけど、
キャンディーズ時代に青春を謳歌した人達にとっては、
今回の訃報は殊更大きなダメージとなったんないかと思う。
やっぱ同世代のアイドルが亡くなったって、自分の青春が封印されてみたいな気分になって寂しくなるんと思う。
実際にはとっくの昔に青春とかおわっとったにしても。


私にとって、キャンディーズは今の小学生がAKB見るようなカンジだったんやろうなという気がするので、若干記憶も曖昧だったりするんやけど、
昔のVTR見て思うのは、やっぱ昔のアイドルって、どっか背負ってる感があるなーってコトである。
くったくなく笑ってるように見えるけど、どっかにうっすらと翳があるというか。
その背負ってる感が搾取されてる感なのか働かされてる感なんかわからんけど、
とりあえず、今のアイドルより制約されたり我慢させられたりすることがとてつもなく多かったんやろうなあ、というコトか。
今のアイドルとかホント、フツーの子との境目が殆どないもんね。
特別じゃないことがアイドルである条件みたいな感じやし。

告別式の様子をテレビで見よったけど、
三人ってこういうキャラクターやったんやなあ、というのが短い場面でよく伝わってきたと思う。
お姉さんで気が強くて凛としてランちゃん、かわいくて妹みたいな癒し系のスーちゃん。地味やけどバランサーなミキちゃん。
なんか、すごいいいチームやったんじゃなかろうか。
当時は子供過ぎて何もわからんし感じんかったけど。
何か知らんけどもらい泣きするに値する三人の絆みたいなんを見させてもらってありがとうって感じであった。


あとキャンディーズって改めて聞くと相当歌唱力あるよね。
特にミキちゃんがすごい。
思わずTSUTAYAでベスト借りてきてしまったわい。
しかも全部貸し出し中でラスト一枚やったっていう。
みんな考えるコトって一緒よね。