Bring On The Dancing Horses

azoofc2004-06-12

春のG1シリーズもひと段落ついたところで、すごいタイミング悪い感じで競馬の人の話である。
朝(厳密には昼)起きて番組欄をつらつら眺めていたら「武幸四郎」の名が。わざわざ名前出てるくらいなんで特集があるに違いないと思い、すっごい不本意ながらチャンネルを「メレンゲの気持ち」に合わせる。

何故不本意かというと、私はああいう土日の昼間にやってるゆるーいバラエティを見るのが大嫌いなんである。
昼間に限らず、バラエティでしか見かけない芸人やらタレントがやたら人数多めに出ている時間つぶしにしかならない番組を見るのが嫌いだ。
番組自体が時間の埋め草ならば出てる人間達も頭数合わせ。
も、無駄の極致っていう。そういうの見てると自分がいかに暇で意味のない時間を過ごしているのかと思い知らされるようで本当に嫌気がさしてくる。
っつーかまあ御託はいいとして、要するに面白ないけん見たくないってだけの話である。

で、話は戻って武幸四郎である。
泣く子も黙る天才・武豊の弟である。親父は騎手時代「ターフの魔術師」と呼ばれた武邦彦調教師である。
そしてここ数年、別に競馬に興味がなくてもスポーツ全般に興味がある人の間では、彼の人となり=「合コン大王」として理解されていることであろう。
また、女子アナ好きの人達の間ではあの高島彩と付き合ってた男として認識されているやもしれぬ。
ま、競馬見る私でも幸四郎のイメージはこの二つで殆どなんだが。っつーか「馬鹿・合コン」だけでイメージの9割くらいを占めてるんだが。

番組内の特集、おさるによる滋賀、京都での幸四郎密着。早朝から栗東トレセンまで行って幸四郎の調教風景を見学。
幸四郎「あー、こんなはよからわざわざ」といつもの如く独特のマイペース。
その後栗東トレセン内の乗馬センターでおさると乗馬したり、武邦彦厩舎で親子インタビューしたり、更には幸四郎が住む独身寮や祇園の行きつけのすし屋まで同行取材し、寮母さんやすし屋の大将からコメントをとったりと番組内の1コーナーにしてはそこそこの内容。
私的には乗馬センターで「あー楽しい」と言っていた幸四郎の姿が非常に印象的であった。
騎手という職業上、当然毎日仕事として馬に乗っているワケである。しかし仕事である以上楽しいとか言ってられないコトの方が多いであろう。何しろ他人の金かかってるし。しかも常に職場には救急車が常駐しているという特殊な職業である。
そういう物凄いプレッシャーから開放されたところで馬に乗るのはやっぱり楽しいんだなあ、やっぱ馬が好きなんだなあというのがしみじみ伝わってきて良かった。

しかしこの幸四郎という男、非常に不思議な磁場を持った男であると思う。
大してしゃべっているワケではないのだが、なんだろう、あのやる気があるのかないのかよく分からん脱力系の佇まいとコメントが、見ているこっちのトホホ感を刺激してつい笑わせられてしまうんである。
何をやってもそつなく優等生の兄とは全くタイプが違うし、そこを対比しながら眺めると更に脱力感が増す。

で、とりあえずそんな幸四郎の今日の発言をまとめて意訳すると、
「今の生活に問題ないのでとうぶん結婚する気はありません。だって結婚したら合コンとか出来んくなるやん。」
ということになるのではないかと思う。
さすが幸四郎。以前「お兄さんのファンに対してひと言」みたいな質問に対して「兄貴はもう結婚してるんで、みなさん僕に乗り換えて下さい。」と言っただけのことはある。

ついでに余計なお世話だが、メディアを見ている限りではしっかり者の長男・豊、馬鹿でお調子者の次男・幸四郎というイメージを受けるが、あの2人は武家にとって三男、四男であり、彼らの上には2人兄がいる。
一人は競馬とは無関係、もう一人は何年か前ヤ○で捕まった競馬関係のエージェントやってた人。
この武兄弟の兄貴ヤ○で逮捕事件の際、殆ど彼らの周りに波風立たなかったのもすごかった。
武家、競馬界における皇室化なのかと。武家の不祥事は闇へと葬りさられるのかと。
そういや武家って実際旧華族の血筋を汲んでるって話だが、確かにあの親子を見るに、やんごとない方らしい、たおやかな雰囲気が感じられる気もする。幸四郎の馬鹿さ加減もお育ちの良さゆえの馬鹿と言えなくもないし。

あ、さっきから幸四郎のことを馬鹿だ馬鹿だと言ってますが、私はあの幸四郎の全体的な雰囲気は好きである。
何しろ25歳の現在、身長177cm、体重51㎏。
デビューした時よりまた背が伸びてるっていう。兄貴の方も身長170cm超で騎手としちゃかなり長身だが、幸四郎とか普通の男の人の中でも背が高いっていう。しかも色とか真っ白っていう。
色白、ガリひょろ。
私の好みの条件を見事に体現している存在としても、私の中で幸四郎は貴重な存在なのである。

■「Bring On The Dancing Horses」Echo&The Bunnymen