HEROES

トップランナー」を見たんよ。昼間やっとった再放送の方なんよ。で、誰が出とったかというと、布袋寅泰やったんよ。

布袋といえば、やはり私の中ではボウイである。ソロになってからの方が断然長いが、それでも私の中での印象はBOOWY
BOOWYと言えば10代の頃の甘酸っぱい青春の思い出。
まあ、つい最近も「Be-Bop High School」に曲が使われてるの聞いて、不覚にもぐっときてしまいましたし、ええ。ホント、作ってる連中うまいわー。

で、そんな私ではあるが、ボウイには甘酸っぱい思い出がふんだんに詰まっているとはいえその後のメンバー個々の活動に関してはそれほど興味はないのである。いや、それほどと言うよりむしろ全く興味がないと言うべきやも知れぬ。
なんで別に布袋の曲とか殆ど知らんし、今現在どんな活動をしているのかすら分からないが(「キル・ビル」に絡んでいるらしいとかいないとかその程度)、やはり彼がボウイからこれまでの半生を語るとなればやはり興味をそそられるワケである。

いや、実際見てみると予想以上に収穫の多い番組であった。っつーか想像していたよりずっと布袋の言うコトにいちいちシンパシーを感じてしまった私だ。
BOOWYと言えばまず氷室さん思い出すし、BOOWYとはやっぱ永遠の恋人ですよね。恋してればいつか別れることもあるし。ずっとボウイを越えなければと思ってやってたけど、今はそんなこと思わない。だって恋人だから。」
って意訳するとすっげーくっさいけど、まああの恐ろしいお顔をなさった布袋が語る分には全然クサさを感じさせないんである。
あと己自身を語る内容も良かった。
「自分は今まで逃げ回って生きて来た。問題からは目をそらしてきたし、見ないようにしてきた。それでギターに集中出来たという面もあるが、これからはそれじゃダメだと思う。」
分かる。も、すっごいよく分かる。
その他頭蓋骨骨折で一歩間違えたら死んでたという事故に関することでも「(いい加減に生きて来た自分に対する)神様が与えたバチだったんだろうし、チャンスだった。」云々とか、とにかくいつの間にかテレビの前で布袋の話に真剣に聞き入ってしまっていたわたくし。
いやーすごい。すごいよアニキ。
何かよく分からんが、布袋のアニキに説教されたい。こんこんと人生を説いて欲しい。
常日頃から説教臭いヤツに対しては「一生言ってろこのクソが」などと口汚く罵る私であるが、布袋の語りには素直に聞き入ってしまったわーマジで。
だからと言って今布袋がやってる音楽に興味があるかどうかと言うのはまた別の話なんだが。
山下久美子(前妻)やら今井美樹(現妻)に提供した曲はそれぞれのイメージにあった曲書くなー、と感心はしている。うちの母(←ミーハー)などは
「布袋っちゅうヒトは何であんな怖い顔しとるのにロマンチックな曲書けるんかねー」
とか失礼なことを言っていたくらいである。
が、本人の曲になるといきなり「さらば青春のひかり〜」とかだし。スティングが出てる映画「さらば青春の光」は面白いけど。多分そっからインスパイアされたタイトルだと思うが。
でもよくよく思い出してみると、私がボウイで好きな曲って殆ど布袋作曲なんよね。「Dreamin’」とか「季節が君だけを変える」とか「NO NEW YORK」とか「JUSTY」とか色々。大体布袋なんよ。
なのに何でソロになってからの布袋の曲には全然反応出来ないのであろうか。謎。
ちなみに、詩は殆ど氷室なんだが、まあ、今読み返してもスゴイ詩よね。ヒドイ英語と言うか。まあ、BOOWYの中じゃ氷室が好きだったんだが。

ついでにこの「トップランナー」のテーマ曲、ニュー・オーダーの「Let’s Go」なんだが、これって「(the best of)NEW ORDER」ってベスト盤の米国盤にしか入ってないというニュー・オーダーの中でもレアな曲である。何とかいう映画のサントラに入っているらしいという話も聞いたが、どっちにしろレア。
「トップ・ランナー」の担当者、何でまたそんなレアな曲を選んだのか。ここにもきっとマニアが一人潜んでいるに違いない。

■「HeroesDavid Bowie

Best of Bowie