サッカーアジア杯

とにかくサッカーのアジアカップはすごかったですね。
あれだけ新聞、ニュースでも話題に上っていれば日頃サッカーなんぞには興味のない御仁であっても今回の決勝戦ばかりは注目していたのではなかろうか。

まあ、ここでは政治とか経済っぽい話には触れないと決めている私であるが、っつーか触れないというより触れられるほどの知識がないと言った方が正しいのだが、今日はその禁を破って私なりの考えを書いてみようかと思うんよ。
うまく表現出来んが自分なりに何か発言してみようと思うんよ。
今現在中国や韓国の学生と校舎を同じくして学んでいる上、中国人の先生から中国語と比較文化日中を、韓国人の先生から比較文化日韓を学んだりしている手前、やっぱ無視しては通れんことのような気もするし。

今回何であんな騒ぎが中国内で起こっているかという原因については多くのメディアで語られていることであるし、大筋でその通りだと思う。
中国人の先生も大体そのようなことを語っていた。
・中国内(内陸部と沿岸部)におけるあまりにも大きな経済格差に対する不満
・それに伴う就職難
・中国政府による愛国教育
言論の自由(政治的発言)の制限
とまあそういうことに対して鬱積したものが今一気に「反日」という分かりやすい形を取って噴出していると。なんで暴徒の大部分を占めているのは知識者層ではなく非知識者層であると。先導者は一部の極右学生達であると。
「反政府」って運動をしたら下手すりゃ死ぬが、「反日」なら公言出来るし。政府も不満が日本に向けられれば内政から目を逸らすことが出来るんで容認している部分がある。(仮想敵国を作っておいて外に国民の関心を向けておくというのは内政に不安要素を抱えている国の施政者がとる常套手段)

で、元々彼らから恨まれる理由は日本の過去にあるから仕方ないという意見もあるだろう。
過去ってのはまあ、戦争とか領土問題とかそういう類のことです。
その過去の是非に関しては様々な意見があってしかるべしと思う。
だが例えばだ。環太平洋野球大会みたいなのを日本で行ったとする。その時広島や長崎の親の世代ですら戦争を知らない若者達が中心となってアメリカ代表に対してブーイングをし続けたり、アメリカ人の応援団に対して集団で暴力をふるったりするであろうか。
「鬼畜米兵」
とか叫ぶのかと。
アメリカ人と一緒に日本以外の国と対戦しているアメリカを応援している日本人に対してまで
「米国の犬が!」
とかいって暴力ふるうのかと。
仮にいたとしても同じ日本人からでさえ白い目で見られるのがおちであろう。(案外極左の団体とか本当にゲバ棒持って暴れたりしそうで嫌過ぎ)
だから私は「日本が過去やったことが悪いんだからやられて当然」
という意見に関してはどうかと思うんである。
むしろそういうことがなんとなく反体制っぽくてカッコいいとか思ってんじゃないかと深読みすらしてしまう。
それじゃあ「反日」といって騒いでることが「酷!」(クール!の中国語ね)と思ってる中国の(非知識者層といわれる)若者と思考の次元が同じなんじゃないかと。
しかも大部分の暴徒として騒いでいる人達の間では理由は後付けでしかないのであって。

歴史の問題というのは一点だけを見ていても何の解決にもならんのよね。
過去を正しく知り、検証し、それをよりよい未来のために生かすことが歴史を学ぶということなんよね。誰だって近所の人といがみあって暮らしてはいきたくないよね。
とりあえず「今回の件は全面的に中国人が悪いと思います」とか日本人の生徒達に向かって語らなければならない、日本で生活する中国人の肩身の狭さを思うと更に悲しい気分になりました。

最後に、あの優勝カップを掲げる役目を果たす日本代表のキャプテンが宮本恒靖でホントに良かった。
あれ、もし中村俊輔とかやったら画的にどうかと思うもん。やっぱ海外にも配信されるんやけ画ヅラは重要よね。
と、私らしい感想で締めくくりたいと思います。