松岡修造という奇跡


昨日の金スマスペシャルを見ていた人も多かろう。
そして何でか泣き笑った人も多かろう。
まあ私もそうなんですけど。


熱血!修造塾(って名前だったワケではない気がするが)に参加している
最高でも中一くらいの子供達に対して


「世界を狙うなら、十歳でもやらなければいけないことがある。」


と言って、大の大人でも泣きそうになるほどのプレッシャーを次々に与える修造。
子供相手だからと言って、決して手は抜かん修造。
やるからには常に本気な修造。
見よるうちに、
テニス塾なんか宗教なんかわからんくなったが、
しかし修造には教祖と言っても問題がないくらいのカリスマ性はあるように思えた。
実際、世界の舞台で戦ってきた男やし。


技術的な課題よりも、
精神的にすごいプレッシャーを与える課題を次々に出してはいたが(テレビ的にそういう編集やったんかもしれんが)、
単なる精神論振り回すおっさん監督とかとはやっぱ違うよね。
現実におとずれるかもしれん、今後のプレッシャーにどうやって勝つかを訓練させているワケで。
多分それは修造自らの経験に裏づけされたものであろうし。


んですごいのが、
実際子供達の顔付がものすごい戦う表情になっていったところね。
よわっちい男の子が、いつの間にかアスリートの顔付でラケット握っているという。
あれは本当に感動的な変化やったわー。
あれ見ただけで、さすが修造と思わされました。


その昔、
まだまだ若くて青くて世間のしがらみとかも知らんくせにスレていた私は、
修造的熱血世界をバカにしていたものである。
も、マジうぜーみたいなカンジで。


しかし。
私もいい加減年をとり、
世間の波の中にされされているうちに
殆どの人間があきらめ、まあこんなもんやろうと妥協を覚え、
全力を尽くすというコトを忘れ去っていく中で、
年と共に手を抜くということもなく、熱いまま生きていられる松岡修造という男はすごいということに気付いたんである。
もう殆ど奇跡なんじゃないかと。
修造だけには死ぬ間際まで熱いままでいて欲しい。


「じいちゃん昨日までコートでワーワー言いよったのにねー」

とか言われながらぽっくり逝って欲しい。
そんでそのうち


「松岡先生のプレッシャーに比べたら、ウィンブルドンのプレッシャーなんて屁のツッパリにもなりません。」


とかいう若い天才テニスプレイヤーに活躍して欲しい。